blackcrows camox freebird

バックカントリーの為だけではなく

camox freebird がリリースされる前のシーズン、freebirdにcamoxもラインナップされるのを知っていたので、テストの為舞子スノーリゾート行って滑っていました。
平日の舞子スノーリゾート。今ではパウダースノーチェイサー達の間でも有名になっているのですが、その当時の舞子は隠れたパウダーゾーンでした。
実際、僕も誰にも教えないように気を付けていて、ごくごく限られて人だけにコッソリと紹介していました。
テストの日も新雪60cmオーバーのパウダー。
しかも、前日も降り続けての状態なので、最良の条件でした。
camox freebirdはとても軽く、あまりバランスを意識しないでも滑れる板でした。
ただ、僕のような人一倍筋力・体重がある身体だと少し物足りないなと。

軽い板がいい

シーズン中はプロスキーヤーや業界の方々だけでなく、一般の方ともよく滑ります。
雪を滑るのが好きだからです。
「最近のスキーは重たくて、リフトが辛い」
一般の方から必ずと言っていいほど聞く意見です。
確かに、大手のスキーメーカーは板とビンディングの間にプレートと呼ばれる5mm~7mmの厚さで出来た樹脂製の板を挟んでいます。
これが重たい原因です。
何故、プレートを挟むかと言うと、コストを抑えて滑りに満足がいく製品づくりができるからです。
初級者から中・上級者までのスキーの殆どがキャップスキーです。
キャップスキーは、トップシートを固めの樹脂でトンネル状に作り、芯材やエッヂ、滑走面との間に空間を作って、そこに発泡性のフォーミング剤を注入して製造します。
伝統的なサンドイッチスキー(芯材や滑走面、金属シートやトップシートまで挟み込んだ形状)は材料セッティング、プレス、乾燥と工程数が多く製造時間もかかります。

モノづくりの観点では正解

キャップスキーは簡単に言うと、発泡性樹脂を注入して後処理して出来上がりです。
製造品質も均一になるため、安定したモノづくりが出来るのです。
ところが、唯一問題があるのです。
そのままビンディングを取り付けると、柔らかすぎて滑る際に板がたわみ過ぎ、スキー本来の運動が実現しにくくなるのです。
そこで、強度を増すために樹脂プレートを足下周辺に配して、たわみに強い構造を実現しています。

camox freebird の知られざるニーズ

時を同じくして、試乗会をポツポツと始めていました。
最初は僕としてはこじんまりと開催したつもりだったのですが、オグナほたかスキー場では1日に150名以上、苗場スキー場では300名を超える方々に試乗していただきました。
blackcrows の試乗会は少し変わっていて、そのスノーリゾートの山頂近くで開催します。
狙いは、本当に乗ってみたい人にリフト一本でも多く乗ってもらいたい。出来ればリフト一本は一緒に滑って感想を聞いたり、滑りのヒントを一緒に考えたりしたかったのです。
freebird を乗った数多くのお客様から
「軽い!軽い!」
と感動の感想を貰いました。
そうか、誰だって軽くて楽しい板がいいよな、としみじみ感じたのです。
お陰様でfreebirdシリーズは、バックカントリースキーヤーにも人気ですが、同じくらいリゾートでスキーを楽しんでいるスキーヤーにも喜んで使っていただいています。
リフトで重さに耐えがたくなったら、camox freebirdという選択もいいと思います。

blackcrows camox freebird

camox freebird

スペック

length 178.2cm
tip: 13.0cm
waist:9.6cm
tail:13.3cm
radiusu: 17m
weight:2750g/セット@178.2cm (600g軽量化しました)

技術仕様

セミキャップ構造
芯材:桐+グラスファイバー・カーボンシート
ビンディング部分にチタンシート補強
クラシックキャンバー
ノーズは段階的なロッカー
テールはわずかにロッカー
Motto:I believe I can fly