blackcrows corvus freebird

バラ色の人生

どのブランドでもワークブックと言って、次期シーズン向けの商品についての説明やカラー展開など、販売店仕入れする際に参考にするカタログが存在します。
スキー板に限って言うと、そのスペックや長さ展開、エキスパートや中級などのスキーヤー適正、ブランドが新開発した部品等の説明が書かれていたりします。
どちらかと言うと、機能やスペック中心にページが割かれていて、デザインコンセプトや考え方などは書かれていたとしても少ない段落で記述されているだけのようです。

blackcrowsでは、デザインコンセプトやロゴ形状に至るまでの思考のプロセスなどが語られていたり、デザイン会社と共同でYoutubeにストーリーを掲載しています。
その中でも、僕が興味を持ったのは、板のサイドウォールにmotto(モットー)が記されていたことです。しかもモデルごとにモットーが異なるのです。*1
2018-19シーズンモデルにも変わりなくそれが記されていて、滑ってみると確かにその通りの板だなあと実感するのです。

freebird シリーズの誕生

freebirdシリーズはツーリングスキーという言わばバックカントリースキーの礎のようなタイプのスキーとして誕生しました。
基本的にはノーマルモデルを軽量化、デザインカラーを単色にして展開しています。2012-13シーズンの時点ではorbとcamoxの2モデルのみでした。

corvusにもfreebird版がリリースされた

2015-16シーズンに、初代corvus freebirdは発表されました。
corvusはblackcrowsのフラッグシップモデルです。遂にfreebird化(軽量化)したcorvusが出たときは感動しました。
軽量化したので登りが楽になり、あのハイスピードで全面パウダーの急斜面を滑れると思うと、ゾクゾクしてのを覚えています。
15-16シーズンに市場に投入されるということは店頭に並ぶのは2015年11月ごろ。
その当時お披露目は、年初過ぎの2月中旬のインタースタイルでしたので、展示後そのまま持ち帰ってツアー用ビンディングを取り付けました。*2
翌日に群馬県北部にある、おぐなほたかスキー場で登りと滑りのテストをしたのですが、登りではその軽さに驚き、滑りではスピードに喜びを感じました。
スキー板でこんなに感動するのだろうか。登り返しては滑りを繰り返して、感動しながら下山したのは今でも忘れられません。

motto は la vie en rose

色が衝撃的です。
滑走面、サイドウォール、トップシートすべてが蛍光系ピンク。
今シーズン、各メーカーからピンクやオレンジなどの蛍光系の滑走面の板が出されているようですが、2015年当時にはあまり見かけませんでした。
下山届を出して、車のハッチを開けて板をしまうときにモットーが気になって読んでみました。
la vie en rose
残念ながらフランス語が分からないので、検索してみるとフランスのシャンソン歌手の曲「バラ色の人生」が出てきました。
確かに、登りも滑りも人生が変わったような、華々しい色付けをされた時間を過ごせました。

wildlifeへ

今シーズンで4シーズン目のcorvusfreebirdは、昨シーズンよりモットーが wildlife に変更されました。
華々しい人生に翻弄され続けると自然のあるがままの姿、野生に近づくのでしょうか?
滑り心地はしなやかになり、デビュー当時より50グラムほど増量しています。
バックカントリースキーヤーなら、一度は乗りたいモデルだと思います。



blackcrows skis corvus freebird

corvus freebird

スペック

length 175.1cm
tip: 13.6cm
waist:10.9cm
tail:12.0cm
radiusu: 21m
weight:3600g/セット@175.1cm

技術仕様
セミキャップ構造
芯材 桐―ポプラー桐
グラス&カーボンファイバーミックスシート
ダブルロッカー
フロントプログレッシブロッカー
クラシックキャンバー
テーパードサイドカット
プログレッシブテール
Motto: wildlife

*1:*a 2012-13までは長さによってもモットーが異なっていた

*2:*b フリーライド、バックカントリーの板はビンディングを別途取り付ける必要があります